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今月の特集
暑さで汗をかき、水分が不足しがちな夏は、薬の効き方が変わって、ふらつきや体調の変化につながることがあると言われています。今月は、夏の服薬で気をつけたい見守りのポイントをまとめました。
特集:夏の服薬管理 ①(西洋医学の目で)
汗や脱水で体の水分が減ると、血圧が下がりやすくなることがあります。また薬によっては、脱水や腎臓の働きの影響で効き方が変わることがあると言われています。特に利尿薬・降圧薬・糖尿病のお薬などを使っている方は、立ちくらみ・ふらつき・脱水に気をつけたい季節です。服用する薬の種類が多いほど、飲み合わせや副作用にも注意が必要と言われています。
出典:厚生労働省「高齢者の医薬品適正使用の指針」(2016年 社会医療診療行為別統計)ほか
※ 薬の内容や量の変更は、主治医・薬剤師の指示にしたがって行ってください。
※ いずれも自己判断で中止・増減せず、気になる時は主治医・薬剤師にご相談ください。
特集:夏の服薬管理 ②(現場での見守り)
意識がはっきりしない時は、無理に飲ませないでください。判断に迷う時は、ためらわず救急相談へ。
立ち上がる→血が下がる→頭の血が減る→ふらつく
「暑い日は汗で水分が減り、薬の効き方が変わることがあります。立ち上がりはゆっくり、水分もこまめに。お薬は自己判断でやめず、気になることは主治医・薬剤師に相談しましょう。」
東洋医学の視点 ① ― 理学療法士 × 鍼灸師の目で
ここからは、鍼灸師としての東洋医学の視点を加えます。東洋医学では、夏の強い暑さ(暑邪=しょじゃ)は「気(き=体を動かすエネルギー)」を消耗させ、立ちくらみ・だるさ・食欲低下につながると考えます。ふらつきの背景に「気虚(ききょ=気の不足)」があると見ることがあり、お薬とあわせて、気を養う生活の工夫が大切という考え方です。
体を「気・血・水(き・けつ・すい)」で見ると、立ちくらみ・ふらつきは「気血(きけつ)」の不足や、気がうまく上に昇らない状態と関係すると考えます。「血(けつ)」が足りないと、めまい・顔色の悪さ・動悸として現れることもあります。夏の消耗で不足しがちなこの“気血”を、日々の食事と休息で補うのが養生です。
気・血・水がめぐって体を保つ
カギを握るのは「脾胃(ひい=胃腸)」。脾胃は食べ物から気血をつくる大もとで、東洋医学では夏バテを脾胃の弱りと考えます。冷たい飲み物・食べ物で脾胃を冷やさず、温かいものを腹八分に――が夏の養生の基本。胃腸が元気だと気血もつくられやすいと考えられています。
五行と五臓の対応(夏=火・心)
東洋医学の視点 ② ― ツボと食の養生
図はおおよその位置。正確な位置は下の説明を
気持ちよい程度に、息を吐きながらゆっくり(百会は軽く)。強く押しすぎないこと。妊娠中の方、血が止まりにくい方(抗凝固薬を使う方など)、皮膚に傷や異常がある部位は避け、持病・服薬中の方は始める前に主治医・鍼灸師にご相談ください。ツボは薬の代わりではありません。
夏バテには、気を補う 米・いも・豆・かぼちゃ など(脾胃にやさしい食材)を、温かくして少しずつ。冷たい麺や飲み物ばかりに偏らない工夫を。よく噛んで食べることも、胃腸をいたわる立派な養生です。
Q. 「未病(みびょう)」とは?
A. 病気とはいえないけれど、放っておくと不調に傾く「一歩手前」の状態を指す東洋医学の言葉です。夏のだるさ・ふらつきも未病のサインととらえ、不調に傾く前に生活と巡りを整える――それが東洋医学の「未病」への向き合い方です(治療の代わりではなく、日々の養生として)。
ご利用者のことで気になる時は
ふらつきが増えた・夏で食欲や活動量が落ちた・むくみや歩行が不安――そんな「気になる」を見かけたら、戸畑大谷園の理学療法士・鍼灸師として、体の状態を一緒に確認します。転びにくい動き方や声かけのコツも、どうぞご相談ください。主治医・薬剤師・看護師・ケアマネのみなさまと連携しながら進めます。
「立ち上がりをゆっくりにする声かけと、水分の見守りを続けたところ、“ふらつきが気になりにくくなった”との声がありました。」
※ 個人の感想です。効果を保証するものではありません。体調には個人差があります。
取り上げてほしいテーマや、日ごろの疑問を、裏面のQR(または戸畑大谷園)へお寄せください。いただいた声は次号以降でお答えします。みなさまと一緒に育てていく通信です。