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今月の特集
暑い時期は、ご本人が気づかないうちに体の水分が不足する「かくれ脱水」が起こりやすくなります。今月は、尿・口・肌のサインで早めに気づくヒントをまとめました。
特集:かくれ脱水の早期発見 ①(西洋医学の目で)
年齢を重ねると、のどの渇きを感じる感覚がゆるやかになり、筋肉量が減ると体にたくわえられる水分も少なくなりやすいと言われています。そのため、ご本人が「のどは渇いていない」と感じていても、体の水分は不足していることがあります。もともと体内の水分の割合が少なめであるほど、汗や気温の影響を受けやすくなります。
出典:健康長寿ネット(東京都健康長寿医療センター)・厚生労働省リーフレット/搬送=消防庁 令和7年
※ 水分・塩分の制限がある方は、主治医の指示を優先してください。
※ 心臓・腎臓の病気などで水分制限がある方は、主治医の指示された量を優先してください。/目安:厚生労働省 高齢者向け資料
特集:かくれ脱水の早期発見 ②(現場での見守り)
意識がはっきりしない時は、無理に飲ませないでください。
尿の色=水分状態の目安
皮膚つまみテスト
「“のどが渇いていない”と言っても、体の水分が足りなくなっている可能性があります。時間を決めて、コップ半分ほどの水分をこまめに続けましょう。トイレの回数や尿の色も、よい目安になります。」
※ 痛みや気分の悪さがあれば中止。持病のある方は主治医の指示を優先してください。
東洋医学の視点 ① ― 理学療法士 × 鍼灸師の目で
ここからは、鍼灸師としての東洋医学の視点を加えます。東洋医学では、体をうるおす水分を「津液(しんえき)」と呼び、汗をかきすぎると、うるおいだけでなく「気(き=体を動かすエネルギー)」も一緒に消耗すると考えます。夏は五臓の「心(しん)」に負担がかかりやすく、暑さで“気”と“うるおい”の両方が不足しやすい季節です。
体を「気・血・水(き・けつ・すい)」の3つで見るのが東洋医学の基本です。かくれ脱水は、このうち「水(津液=うるおい)」の不足。さらに汗で「気」も減るため、だるさ・食欲の低下として現れると考えます。だから、水分を足すだけでなく、休息で“気”を養うことも同じくらい大切、という見方をします。
気・血・水がめぐって体を保つ
夏は「心(しん)」の季節とされ、湿気の多い時期は、消化を担う「脾(ひ=胃腸)」に負担がかかりやすいと言われます。冷たい物のとりすぎは、この脾胃を冷やして水のさばきを乱すと考えます。常温〜温かい飲み物も取り入れ、胃腸を冷やしすぎないのが、夏の“うるおいを守る”養生です。
五行と五臓の対応(夏=火・心)
東洋医学の視点 ② ― ツボと食の養生
図はおおよその位置。正確な位置は下の説明を
気持ちよい程度に、息を吐きながら5秒ほどゆっくり押します。強く揉みすぎないこと。妊娠中の方、血が止まりにくい方(抗凝固薬を使う方など)、皮膚に傷・炎症・強い痛みがある部位は避け、持病・服薬中の方は始める前に主治医・鍼灸師にご相談ください。ツボは薬の代わりではありません。
東洋医学では、夏は「苦味(にがみ)」が心を助けると言われます。うるおいを補う きゅうり・冬瓜(とうがん)・すいか などは、冷やしすぎない工夫(常温・少量)で。たくさん汗をかいた後は、水分とあわせて塩分も少し補うとよいとされます。
Q. 「水毒(すいどく)」とはどういう意味ですか?
A. 東洋医学で、水分の巡りが滞って、むくみや体の重だるさが出る状態を指す言葉です。脱水(水の不足)とは逆に見えますが、どちらも“水のさばき”の乱れ。冷たい物のとりすぎや動かなさが背景になることがあり、巡りを整える視点が役立つと言われています。
ご利用者のことで気になる時は
水分がとりにくい・夏で食欲や活動量が落ちた・むくみや歩行が不安――そんな「気になる」を見かけたら、戸畑大谷園の理学療法士・鍼灸師として、体の状態を一緒に確認します。声かけ・介助のコツも、どうぞお気軽にご相談ください。ご家族・看護師・ケアマネのみなさまと連携しながら進めます。
「尿の色をご家族と一緒に見る習慣にしたところ、“濃い日は一口増やす”の声かけが続けやすくなった、との声がありました。」
※ 個人の感想です。効果を保証するものではありません。体調には個人差があります。
取り上げてほしいテーマや、日ごろの疑問を、裏面のQR(または戸畑大谷園)へお寄せください。いただいた声は次号以降でお答えします。みなさまと一緒に育てていく通信です。